
コーキングとは
コーキング( シール )は、
建物の外壁材やサッシの隙間を埋める充填材
のことです。主な役割は以下の通りです。
・防水性の確保
雨水の侵入を防ぐ
・気密性の確保
隙間風の侵入を防ぐ
・緩衝材の役割
外壁材の伸縮や地震の揺れを吸収する
つまり、家の「つなぎ目」を守る重要な部分です。
コーキングの種類と性質
コーキング材にはいくつかの種類があり、特徴が異なります。
1. 変成シリコン系
・外壁塗装との相性が良い(塗料がのりやすい)
・耐候性・耐久性も比較的高い
・現在、外壁に最もよく使われるタイプ
2. シリコン系
・防水性・耐候性に優れる
・塗料が密着しにくく、外壁塗装には不向き
・主にキッチンや浴室など水回りで使用
3. ポリウレタン系
・弾力性に富み、密着力も高い
・紫外線に弱く、屋外では劣化が早いため、塗料でコーティングする必要がある
・外壁にはあまり使われなくなってきている
4. アクリル系
・安価で施工しやすい
・耐久性が低いため、屋内での使用が中心
5. 高弾性コーキング(例:オートンイクシード)
・超高耐久(30年を想定)で、劣化が極めて遅い
・弾力性を長期間維持し、ひび割れや剥離が起こりにくい
・硬質系塗料との相性は悪い、弾力性が高いため収縮率の違いにより塗膜が割れる可能性がある
・初期費用は高めだが、長期的にはメンテナンス回数を減らせるためコストダウンにつながる
コーキングの劣化が進行すると

コーキングは紫外線や雨風の影響を受けやすく、年数とともに劣化します。進行すると以下のような症状が出ます。
1. ひび割れ・硬化
弾力性を失い、表面にひびが入る
2. 剥離(はくり)
コーキング材が剝がれ落ち、雨漏りの原因になる
3. 肉やせ
コーキング材が痩せ細り、隙間ができ、雨水の通り道になる
▶ 放置すると…
・雨水が壁内部に浸入 → 雨漏り・内部木材の腐食・シロアリ被害につながる
・外壁材の反りやひび割れを誘発する
・断熱性能の低下、光熱費の増加
外壁塗装との関係性
外壁塗装とコーキングはセットで考えるべきです。
・塗装前の下地処理として重要
外壁塗装を行う際には、まず古いコーキングを打ち替えたり増し打ちしたりして補修します。
→ コーキングが劣化したまま塗装しても、防水性が確保できず、塗装の意味が薄れる。
・塗料でコーキングを保護できる
変成シリコン系など塗装可能なコーキングは、塗料の膜で紫外線や雨から守られ、耐久性がアップします。
・塗装とコーキングの寿命を合わせることが大切
外壁塗装の耐用年数が10〜15年、コーキングも10年前後が目安。
同時にメンテナンスすることで、効率的かつ長持ちさせられる。
まとめ
・コーキングは家の防水・気密・緩衝を担う「つなぎ目の守り役」
・劣化が進むと雨漏りや建物の寿命低下につながる
・外壁塗装と同時にメンテナンスするのが最も合理的